毎日家事と育児に追われているママさん、本当にお疲れ様です。
可愛い子供と幸せな毎日を過ごしていたとしても、忙しい毎日が続くと、必ず不調がくるものです。
ワンオペ育児状態となると身体にも心にも余裕がなくなりますが、それでも頑張ってしまう方が多くいらっしゃいます。
それは、対処法が分からなかったり、自分がワンオペ育児状態であることに気が付いていないことなどが大きな原因です。
そこで今回は、
今回の内容
・ワンオペ育児の定義、原因
・ワンオペ育児チェックリスト10
・ワンオペ育児の負担を減らす方法
を、ワンオペ育児で疲れ切っているママさんへ向けて解説します。
ワンオペ育児とは
「ワンオペ育児」とは、家事や育児を一人でこなしている状態のことを指します。
「ワンオペ」とは元々、飲食店のブラックな営業体制を示したものです。
本来は複数人で協力して行うオペレーションを、人件費削減のために一人ですべて実施している体制が問題となりました。
そのためワンオペ育児とは、本来は夫婦や親せきで協力して行う作業なのに、一人だけで実施しているという意味合いが含まれています。
ワンオペ育児の原因
ワンオペ育児となる原因には、どのようなものがあるのでしょうか?
原因別に解説します。
価値観の違い
夫や会社と、家事や育児の分担についての価値観が合わないとワンオペ育児に陥りやすくなります。
一昔前の「家事や育児は女の仕事」という価値観が残っている男性もいるのです。
また、夫が所属する会社が育児休暇に消極的であったり、姑が昔の価値観を押し付けてくる場合もあります。
お姑さんの時代は、専業主婦で家のことはすべて女性が行うことが当たり前でした。
その価値観を当然のように押し付ける様子を見て、それが常識だと思ってしまう男性もいるようです。
また、男性の育児休暇取得率は右肩上がりで過去最高となっていますが、それでも女性の育児休暇取得率の半分にも及びません。
ジェンダーレスが広まりつつある現代ですが、制度を見直すとまだまだ男女平等が実現していない現実があるのです。
夫の仕事が忙しい
残業や出張などで夫の仕事が忙しく、ほとんど家にいない場合もワンオペ育児に当てはまります。
手伝ってほしくても、家にいないのだからどうしようもないですよね……。
自分は仕事をして疲れているから、家事や育児はやらなくていいと考えている人も厄介です!
会社の理解が得られるかも重要です。
男性の育児休暇やフレックス休暇に非協力的な会社であれば、夫が会社にとられる時間が長くなるのは避けられません。
また、夫がそのような会社に勤めている場合に、転職を考えてくれるのかも重要なポイントでしょう。
2022年に将来的に子供を持ちたいと考える男性200名を対象に行われたインターネット調査では、7割が育休所得実積率が転職先選びに影響すると回答しています。
ライフワークバランスに対する価値観が変化しつつある現在、夫がどの会社に所属しているのかも、ワンオペ育児を防ぐ重要なポイントですね。
両親や親せきが遠方にいる
両親や義両親・親せきなど、頼れる人が近くにいないことも、ワンオペ育児の原因の一つです。
一昔前は両親や義両親と同居する世帯が多く、年配者の助けも得ながら育児をする環境が整っていました。
しかし、3世帯同居数は年々減少しており、核家族化が進んでいます。
地方に実家があり、都内で新生活を始めるという方は、物理的に親や親せきに頼りづらくなりますよね。
また、親や親せきが近くに住んでいたとしても、様々な理由で不仲となり頼れないという人も少なくありません。
両親や義両親との物理的距離や関係性によっては、家事・育児の協力が得られず、ワンオペ育児の原因となります。
ワンオペ育児10のチェックリスト
ワンオペ育児に明確な判断基準があるわけではありません。
しかし、以下のチェックリストに一つでも当てはまれば、ワンオペ育児状態に陥っているといえるでしょう。
①子供を保育園へ送迎するのはいつも自分
②子供の行事にいつも自分だけで参加している
③子供の検診や体調が悪くなった時に病院へ連れていくのはいつも自分
④夫は残業や休日出勤が多く、家にいない時間が長い
⑤夫の休日も、家事や育児は変わらず自分がやっている
⑥子供の世話を夫に任せるのは不安
⑦一人の時間がほとんどとれていない
⑧最近子供としか話をしていない
⑨家事や育児のことで、イライラしたり不安になることが多くなった
⑩育児の不安や悩みを相談できる人がいない
当てはまる項目はありましたか?
それぞれ、解説していきます。
①子供を保育園へ送迎するのはいつも自分
保育園や幼稚園への送迎がいつも自分の役割であれば、ワンオペ育児状態です。
役割分担ができていないからです。
朝の忙しい時間に、自分のことと並行して子供の準備も行い、保育園へ送るのはとても大変で負担の大きい仕事です。
帰りのお迎えは、遅れると追加料金がかかる園もあり、働いている方は時間との戦いです。
私の職場の方は、朝はお母さん・夜はお父さんが送迎しており、うまく分担していました。
自分だけで送迎を行っているのならば、ワンオペ育児に当てはまります。
②子供の行事にいつも自分だけで参加している
保育園や学校では運動会や学芸会などの行事にいつも一人で参加していませんか?
親としては、子供の成長を実感できる反面、他の家族と比較してしまう場面でもあるでしょう。
特に、両親そろって行事に参加している家族をどうしても意識してしまいますよね。
また、行事の事前準備や当日のバタバタ具合を考えると気が重い方も多いのではないでしょう。
トラブルが起きたときにフォローしてくれる身内がいないのはとても心細いことですよね。
私が子供のころはあがり症で、発表会で泣いて騒いだ時にはよく両親がなだめてくれていたことを思い出します。
それを一人でしなければならないとなると、行事自体が憂鬱になってしまいますね。
せっかくの行事でも、夫がいないために心細い思いをしてばかりになっていたら、ワンオペ育児状態といえます。
③子供の健診や体調が悪くなった時に病院へ連れていくのはいつも自分
0~6歳の小さい子供は定期健診の他、体調を崩しやすく病院のお世話になる機会が多いです。
子供の看病や受診の付き添い含め、いつも自分が行っているのなら、ワンオペ育児に当てはまります。
子供が体調を崩すととても不安になりますよね。
コロナ禍であることもあいまって、受診するべきかも迷いますし、夜中であれば救急病棟を探さなければなりません。
受診の際にも何時間も待つこともあり、子供をなだめながら待つので疲労は最高潮となります。
これをいつも一人でやっているなんて、辛いに決まっています。
子供を病院に連れて行くのも看病しているのも、いつも自分一人だというあなたは、要注意です!!
④夫は残業や休日出勤が多く、家にいない時間が長い
夫が家にいなければ、必然的に家事は自分一人で行わなければなりません。
家にいる日は家事や育児をしてくれるとしても、仕事で家にいる時間が少ないならば、ワンオペ育児状態といえるのです。
一日でも一人で育児はとても大変ですし、子供が2人以上いる方であれば尚更ですよね。
夫婦仲が良くても、夫の仕事の忙しさを思うと2人目を作ることをためらう方も少なくありません。
あなたの夫はどれくらい家にいてくれますか?
⑤夫の休日も、家事や育児は変わらず自分がやっている
夫が家にいても、家事・育児に非協力的であるパターンもあります。
やっとの休日で少しは育児を頼めると思ったのに、気が付けば自分だけ忙しく夫がのんびり寝ている……。
殺意が芽生えてもおかしくありませんね。(笑)
家にいるのに何もしてくれないことで、逆に妻のストレスが爆発してしまうのです。
「夫が家にいないほうが気楽」と感じているのは、ワンオペ育児状態から生じるストレスが原因なのかもしれません。
⑥子供の世話を夫に任せるのは不安
子供のお世話を誰かに代わってほしいけど、夫には頼めない!
それでは当然ワンオペ育児となります。
自分で自分の首を絞めているようですが、でも、それだけの理由が夫にあるのですよね……。
普段ほとんど育児に参加しない夫に子供がなついていなかったり、危機管理が出来なさ過ぎて安心して任せられなかったり……。
家事をやらせれば全て中途半端で、結局自分が後始末をしなければならなかったり……。
夫への信用のなさがワンオペ育児につながるのです。
⑦一人の時間がほとんどとれていない
一人で一息つく時間がとれないのも、ワンオペ育児の過酷な現状です。
たまには一人で外出してカフェや美容院に行ったりしたいですよね。
せめてゆっくりお風呂に入ったり、スキンケアをしたりする時間も、一人で育児をしているととれなくなってしまいます。
ワンオペ育児中のママさんの半数近くは、一人時間が一時間にも満たないのです。
ママさんにだって、リフレッシュタイムが必要です。
最近気分転換できたのはいつですか?
⑧最近子供としか話をしていない
専業主婦でワンオペ育児中の方に多いのが、話し相手が子供だけになってしまうことです。
大人と話をする機会が減り、赤ちゃん言葉しか出てこなかったり、話し方を忘れてしまう感覚に陥ります。
子供と話す時間はもちろん幸せなものですが、子供しか話し相手がいないのは物凄く孤独なことですよね。
その日の愚痴や悩みなどを受け止めてくれる相手がいないのですから当然です。
最近大人と話していないという方は、孤独なワンオペ育児状態です。
⑨家事や育児のことで、イライラしたり不安になることが多くなった
ワンオペ育児はストレスがたまりやすく、イライラや不安が増大します。
ワンオペ育児でない方も、産後のメンタルヘルス問題を抱える方はいます。
下図はうつ病の可能性があるママさんの割合を示しています。
ただでさえ大変な子育てを、一人で行っているワンオペ育児中のママさんが、メンタルヘルスの問題を抱えるのは無理もありません。
最近食事や睡眠はとれていますか?
イライラが抑えられなくなっていませんか?
自分に目を向ける時間を少し作って、一度考えてみてください。
⑩育児の不安や悩みを相談できる人がいない
育児の不安や悩みを相談できる人がいないのは、ワンオペ育児状態となっているからです!
頼みの夫はほとんど家におらず、見知らぬ土地で親や友達とも離れていると、誰に相談したらいいのか分からなくもなりますよね。
ワンオペ育児中のママさんは、愚痴や悩みを誰にも聞いてもらえずに、辛い思いをされているのではないでしょうか。
脱ワンオペ育児! 負担を減らす方法
ワンオペ育児に苦しんでいる方!!
夫とのかかわり方や、家電の見直し、自治体等のサービスを活用することで、少し生活が楽になるかもしれません。
辛い時は視野が狭くなりがちです。
是非一度、以下のことも試してみてください!
・夫と話し合い、要望を具体的に伝える
・便利グッズを使用して、家事の時間を短縮する
・自治体の相談窓口や電話相談を利用する
・自分の時間を持つ
夫と話し合い、要望を具体的に伝える
夫のことがストレスになる原因には、
・普段は仕事をしているので、休日はごろごろする権利があると思っている
・男は育児休暇は使用せず、会社のために働くべきだと思っている
・家事や育児は妻のほうが得意だから、自分はやらないほうがいいと思っている
などがあげられます。
この価値観の違いが埋められないと溝は大きくなる一方です。
その前に、夫としっかり話し合う機会を作ってみましょう。
子供の世話だけでも手一杯なのは分かります。
しかしここは踏ん張って、将来家族が笑顔で過ごす可能性に賭けてみるのはどうでしょうか。
具体的には、
ワンオペ育児を打破するために
・夫に普段の感謝の気持ちを伝える
・夫にワンオペ育児を経験してもらい、大変さを実感してもらう
・褒めてから、直してほしいポイントを具体的に伝える
などです。
夫に普段の感謝の気持ちを伝える
まずは、夫に感謝の気持ちを伝えることが大切です。
「家事も育児も協力しない夫に感謝することなど何もない!! 」
そんな気持ちで接していると、相手も素直に聞いてくれないものです。
私の両親は常に喧嘩の絶えない夫婦でした。
母が父を責める言い分は最もなのですが、まるで何もしていないかのような言い方をされて、父も意地になっていました。
自分の大変さを分かってもらう前に、いつも仕事を頑張ってくれていることを、まずは感謝してみましょう。
「ありがとう」と一言伝えるだけで、意外と相手の態度も変わるかもしれません。
夫にワンオペ育児を経験してもらい、大変さを実感させる
夫に一度ワンオペ育児を経験させると、家事や育児の大変さについて、理解が得られやすくなるでしょう。
家事や育児は妻の仕事だと思っている方は、想像力がない方が多いです。
悪気はなく、誤解をしている状態なのだと捉えましょう。
実際に経験することで、心境と行動に変化が生じるはずです!
褒めてから、直してほしいポイントを具体的に伝える
家事や育児は一度やらせてみて、褒めてから直してほしいところを伝えましょう。
修正点だけ指摘されると、人間、やる気をなくすものですよね。(笑)
広い心で、まずはできたことを褒めてあげましょう。
そして、修正してほしい点を伝えましょう。
この時、具体的に伝えるのがポイントです!
女性よりも左脳が発達している男性は、論理的に物事を捉える傾向にあります。
そのため、「~だから、こうしてほしい」という風に、具体的に根拠を示しながら伝えると理解しやすいのです。
家事・育児を2人でするために、相手を尊重しつつ自分の要望を分かりやすく伝えましょう!
便利グッズを使用して、家事の時間を短縮する
便利グッズを使えば、毎日の家事の時間を短縮することができます。
お勧めのグッズは、
・お掃除ロボット
・ドラム式洗濯乾燥機
・食洗器
などです。
お掃除ロボットは放置すれば勝手に部屋を掃除してくれます。
電気が足りなくなれば自分で充電もするという、手のかからなさが凄いです!!
ドラム式洗濯乾燥機は、洗濯から乾燥まで出来るので、洗濯物を干す作業がなくなります!
朝洗濯物を入れて回しておけばいいので、仕事で忙しい方にもお勧めです!
「洗濯はしたけど干す時間がなかった! 」とういうストレスから解放されますね。
食洗器があれば、洗剤で食器をこすったり乾かす作業が省略できます!
手荒れを気にしなくていいのも嬉しいですね。
便利グッズを使用して、程よく家事を手抜きしていきましょう。
自治体の相談窓口や電話相談を利用する
悩みを相談できる人がいなければ、自治体の相談窓口や電話相談を利用しましょう。
自治体では子育て支援センター等の支援機関が全国各地に設置されています。
このような機関を利用することで、看護師や保健師・心理士などに悩みを聞いてもらったり、同じ悩みを持つ親子と交流することもできます。
例えばお住まいが東京都港区である場合は、こちらのような支援センターが設けれています。
また、意外と知られていませんが、児童相談所にも育児に関する相談窓口が設置されています。
児童心理司や医師などが相談に乗り、必要に応じて訪問支援やセミナーへの案内などの支援を受けることができるのです。
連絡先など、詳細は厚生労働省のホームページ をご参照ください。
また、窓口に相談するのは抵抗があるという方は、NPO法人や企業などで実施されている電話相談を利用しましょう。
顔や名前を明かさなくてよいため、本音で話しやすくなりますね。
一人で抱え込まずに、相談先を見つけてみてください。
自分の時間を持つ
夫の協力を得たり、各種サービスを利用しながら、自分がリフレッシュするための時間を作りましょう。
ずっと「お母さん」でいるのは大変ですし、いつも完璧にこなすことはできません。
自分のことは後回しな育児期間中であるからこそ、定期的に休息をとることが長い目で見て重要なのです。
夫に助けを求めたり、一時保育を利用するなどして、自分の時間を作ることにも是非労力を割いてほしいです。
毎日のハードワークでストレスが溜まるのは当然です。
自分を責めずに、少し休めますように。
まとめ
今回、ワンオペ育児に悩むママさんへ向けて、以下の内容を紹介しました。
まとめ
・夫婦間の価値観の違いや仕事の忙しさ、親せきとの距離などがワンオペ育児の原因
・10のチェックリストに当てはまる項目がある場合は、ワンオペ育児状態となっている
・夫に自分の要望を伝えたり、便利グッズ等を利用しながら自分の時間を作ることが重要
一つでも参考になる部分があれば、幸いです。