慌ただしい年末が過ぎ、年が明ければ3学期。6年生にとっては、長い小学校生活の集大成ともいえる時期です。中学受験や進学準備に追われバタバタしがちな時期でもありますが、そうこうしているうちに気づけばあっという間に卒業式目前だったりします。
そこで忘れずに準備しておきたいのが、お子さんが卒業式で着る服=卒服。
・卒業式ってみんなどんな服を着るの?
・どこでどう準備すればいい?
・買うのはもったいないなあって人にオススメの入手方法は?
・大体の予算が知りたい!
そんな卒服を用意するときの疑問にお答えしていきます。
人生で一度きりの小学校の卒業式。ばっちり服装をキメて最高の笑顔で飾れるように、そして直前になって学校からのお知らせプリントを見て慌てるなんてことがないように、しっかり確認・準備していきましょう!
小学生の卒服もフォーマルで!
そもそも卒業式とは、
学校における教育課程を全て修了したことを認定し、卒業証書を授与することで門出を祝う式典
Wikipedia
であり、現代では冠婚葬祭の「冠」にあたるとされる重要な人生の節目の行事です。
単なる小学校の一行事というだけではなく、実は格式の高い式典なんです。
そのため、学校の一行事とはいえ、しっかりと場に相応しい服装を整えておくのがベター。親子とも、カジュアルな普段着などで出席することがないように気をつけてください。卒業式でのドレスコードは、先生方が「正装」・参列する保護者は「準礼装」〜「略礼装」となります。
子どもの場合はそこまで厳格なドレスコードはありませんが、制服のある小学校なら子どもたちの正装である制服を、それ以外の小学校では保護者の服装に準じたスーツスタイルなどがおすすめです。
男の子のオススメは「ブレザー×スラックス」
男の子の卒業式での服装としてよく見られるのが「ブレザー×スラックス」などのスーツスタイルです。
襟付きのシャツにネクタイ、ブレザージャケットとスラックスを合わせます。ブレザーの代わりにカーディガンを合わせることも。
卒業式という式典の場ですので、スーツの色はブラックやネイビーなどの落ち着いた色がオススメです。代わりにシャツやネクタイの色や柄にこだわってあげると、一段とおしゃれな装いになります。
女の子のオススメは「ブレザー×スカート」
女の子でよく見られるのは、「ブレザー×スカート」の制服風スーツスタイルや「ブレザー×ワンピース」のワンピーススタイル。
スカートの代わりにショートパンツを合わせたり、ワンピースの上にボレロジャケットを羽織ってもかわいいです。
こちらも色はブラックやネイビーなどの落ち着いたトーンをベースにするのがオススメ。スカートやリボンをお子様の好きな色や柄にしてあげると、良いアクセントになります。
Check!
最近では「袴」で卒業式に出席する小学生も多く見かけます。
しかし、袴は和装を着慣れていない子には窮屈に感じられて体調不良の原因になったり、トイレへ行きにくかったりすることも。学校によっては禁止しているところもありますので、事前にしっかり確認・検討するようにしてください。
定番スーツスタイルで上品にまとめよう!
小学生の卒服は、
男の子:「ブレザー×スラックス」
女の子:「ブレザー×スカートorパンツ」か「ブレザー×ワンピース」
といったフォーマルを意識したスタイルでシンプル且つ上品にまとめるのが鉄板!ぐっと洗練され、少し大人びたお子さんの姿に、きっとこの6年間の成長を感じられることでしょう。
卒業式用の服、どう用意する?購入するのはもったいない?
では小学生の卒業式用の服は、「どこで」「どれくらいの予算で」「どう用意する」のが一番いいのでしょうか?
卒服はセレクトショップやブランドショップ、ショッピングモール、Amazonや楽天などのネットショップや、貸衣装店などで購入あるいはレンタルすることができます。価格帯としてはデパートで2万~5万円、ショッピングモールなら1万5千円前後、ネットショップでは5千円~3万円、レンタルは概ね6千~1万円前後のものが多い印象です。
せっかくの一生に一度の晴れの日ですからしっかり新品を揃えてあげたいところですが、卒業式のたった一日のために出すには少し躊躇してしまう金額でもありますよね。フォーマル度の高い卒服は、普段着として着回すのも難しいところです。
中学校は制服を採用しているところが圧倒的に多いため入学式も制服での出席になる可能性が高く、この卒服を着る機会は本当に小学校の卒業式一度きりになるかもしれません。
「正直、もったいないなあ……。」という親心と、
「でも周りの子たちみたいにかわいい/かっこいい卒服がほしい!」という子供心。
お互いの妥協点を見つけるためにも、それぞれの入手方法のメリット・デメリットを比較検討していきましょう。
1.実際の店舗で新品を購入する
実際にセレクトショップやブランドショップ、イオンなどのショッピングモールへ足を運んで服を購入する方法です。
店員さんに相談したり試着をしたりして、お子さんの体型にぴったり合う服を選べるという点が大きなメリットでしょう。シーズン中は専用コーナーが設置される場合が多いので、豊富な品揃えの中から好みのデザインを選ぶこともできます。
ただし、価格帯は安くても1万5千円前後からと、ややコストは高めになります。
2.店舗orネットショップでレンタルする
卒服は貸衣装店やネットショップなどでレンタルすることもできます。
購入するよりも比較的安く入手できますし、ネットショップなら住んでいる場所に関係なく様々なお店の商品を見比べて選ぶことが可能。靴までセットになっているものも多いので、ワンセット注文すればトータルコーディネートが完成するという点でも負担が少なくオススメです。
レンタルの流れ
- 商品を選ぶ
- 注文する
- 予約確定(ショップからの受注確認メール等を確認する)
- ショップ指定の方法にて支払い(クレジット決済や銀行振込など)
- 利用日の数日前に商品到着
- 利用
- 利用後は貸出期限内に速やかに返却(クリーニング不要)
ネット注文だと実物を見ることができず試着もできないため、サイズや品質に不安を感じるかもしれません。しかし、ネットショップでレンタルしている服は基本的に商品ページにウエストや肩幅、着丈など細かく記載されているので、事前にしっかり子どものサイズと照らし合わせることが可能です。
我が家でも娘のピアノの発表会用にドレスをネットショップでレンタルしたことがありますが、記載のサイズを念入りに確認し、寄せられているレビューも隅々まで読み込み、無事、娘にぴったりの衣装をレンタルすることができました。
お店によってはサイズ交換や早めの貸し出しに対応してくれるところもあります。
購入するにはハードルが高いブランド服にも手が届く・その年の流行の服を選べるというのも、レンタルの魅力的な点ですね。レンタル商品は多くの人に貸し出されるため、ある程度縫製のしっかりした品質の良いものが多いです。一度着たら返却するため着回しを考える必要もなく、安心してお子さんの好みのデザインを選ぶことができます。
しかし一方で、ある程度の品質には目を瞑れるのならば2、3千円ほどの格安の卒服をネットで購入するという選択肢もあり、ひとによっては割高に感じられる可能性もあるでしょう。また、シーズンには同じ商品に注文が集中するため、希望する服のレンタル予約が埋まってしまうこともあります。
Check!
学生服店の中には、中学校の制服の購入特典として卒服レンタルをしているお店もありますので、制服を購入予定の店舗への確認もお忘れなく!
3.古着を購入する
よりコストを下げるなら、中古品店やフリマアプリ、ネットオークションなどでリユース品を狙うという方法があります。
数千円ほどでたくさんの卒服が出品されており、お得感は段違いです。お子さんと一緒に、希望のデザインやサイズのものを探すのも楽しいかもしれません。着用回数も少ない場合が多く、傷や汚れの心配もそれほどないといえるでしょう。
「希望通りのものがすぐに見つかるとは限らない」「個人出品のケースが多いため、店舗のような保証は望めない」のが難点ではありますが、誰かのお古でも気にならないという方であれば十分に検討の余地のある選択肢です。
4.手持ち服or普段着コーデ
思い切って卒服は買わず、手持ちの服や普段着にできる服の組み合わせで乗り切るという選択肢もあります。
卒服は置いておいても、成長期の子どもたちはあっという間にサイズアウトして着られなくなってしまいますし、同じお金を使うなら、できれば何回も着回せる服の方に使いたいところ。なんなら卒服を買わずに浮いたお金で、卒業祝いに外食したり遊園地に連れて行ってあげたりしたい。
手持ち服コーデのコツは、襟付きのシャツやブラウスに落ち着いた色のカーディガン、ちょっとよそ行きの大人っぽいスカートやズボンを合わせること。襟付きのシャツやブラウスがあるだけで、意外とフォーマルちっくに見えたりします。足りないものだけフリマアプリなどで買い足すのもよいでしょう。
進学先の中学校の制服がブレザータイプなら、それを少しアレンジしてあげるのもアリ。例えば上着やネクタイ、リボンを変えるだけでも、随分と印象は変わります。
ただ、遠目には服の素材まではわからずそこまで浮いて見えなくても、周りがかっちりフォーマルに固めてきている中ではやはりちょっとしたチープさが目に付いてしまって、お子さんが気まずい思いをしてしまう可能性もあります。卒服を買わずに手持ちコーデにする場合は、お子さんとよくよく話し合い、周りの状況も十分リサーチした上で、慎重に検討するようにしましょう。
5.おさがり
年の近い兄弟姉妹や親戚から卒服一式を譲ってもらうのも一つの手です。
譲ってくれた相手は実際にその服を着て卒業式に出席している実績があるわけですから、コーディネートなどの面においては安心感があります。また、身内間での譲渡ならコストも0円の場合がほとんどでしょう。
体格が大きく違ったり、好みがかけ離れていたりすると難しいものがありますが、経済的な面でいえば非常にありがたい選択肢です。ぜひ一度確認されてみてはいかがでしょうか。
コスト重視なら手持ちコーデやおさがり、品質重視なら購入orレンタル
入手先 | 価格 | メリット | デメリット | コスト | 品質 | |
新品購入 | デパート ショッピングモール ネットショップ |
2万~5万円 1万5千円前後 2千円~ |
試着して体型にぴったりの服を選べる 品揃えが豊富 |
価格帯が高め ※ネットショップなら格安のものも あるが、品質はそれなりになる。 |
高 | 良 |
レンタル | 貸衣装店 ネットショップ 学生服店 |
6千円~ | 新品購入するより安い 場所に関係なくいろいろな店舗の商品 から検討できる 制服購入特典でレンタルできることも |
格安商品に比べると割高 シーズンには注文が集中し、 希望する商品の予約合戦となる場合も |
やや高 | 良 |
古着 | 中古品店 フリマアプリ ネットオークション |
数千円~ | 新品購入やレンタルより遥かに安い 卒服なら着用回数が少なく品質の 良いものが多い |
希望のデザインやサイズが見つから ない可能性がある 個人出品が多く、稀にトラブルも |
低 | 良品が 多いが 要確認 |
手持ち服コーデ | 自宅 | 0円~ | 限りなくコストを抑えられる 今後も着回せるので無駄にならない |
素材の差などで、フォーマル服の中 では浮いてしまう可能性がある |
低~無料 | フォーマル に比べると やや劣る |
おさがり | 兄弟姉妹 親戚など |
0円~ | 無料の場合が多い 一式譲ってもらえば、コーディネート の面でも安心 |
体格や好みが合わなければ難しい デザインを選ぶ余地がない |
低~無料 | まちまち |
卒服の入手方法は様々ありますが、「あまりコストをかけたくない」「買うのはもったいないかな?」という方には手持ち服コーデやおさがりを検討するのがオススメ。「一度だけの晴れ舞台だからコストよりも品質を重視したい!」という方ならぜひ新品購入やレンタルでお気に入りのデザインのものを探してみてください。
卒服を用意する上での注意点とは?
最後に、卒服を用意する上での注意点を確認しておきましょう。
1.セット内容をしっかり確認する
卒服として販売・レンタルされているものの多くは上下服+ネクタイやリボンなどの付属品の一式セットになっています。これらに加え、商品によっては靴や靴下までセットになっていることも。あるいは逆に、レンタル商品では「卒業式など需要の多いハイシーズンはセット内容に靴は含まれません」という注釈のあるものもあります。
購入・注文の際にはセット内容をしっかり読んで、自分で用意するものの有無を確認するようにしましょう。
注意
卒服レンタルのセットになっている靴は多くがローファータイプ。子どもたちにとっては履き慣れず、登校時に靴ずれを起こしてしまう可能性もあります。
卒業式は体育館で行われることがほとんどですので、無理に靴まで揃える必要はありません。お子さんとも相談して、場合によってはスニーカーなどで対応してあげてください。
2.購入・レンタル予約は早めに
卒業式シーズンにはどうしても品薄になりがち。大体1月~2月頃から本格的に売り場が設置され始める店舗が多いですが、早いところでは10月頃から売り場に並び始め、年明けには品切れになるものもあるそう。
レンタル予約もお店によっては1年前から開始しているところもあり、早めのリサーチと確認が重要です。早割がきくところもあります。フリマアプリやネットオークションなどでも、いつ自分の希望に合う商品が出品されるかわからないため、早いうちからまめにチェックしておくようにしましょう。
卒業式直前になると、好みのデザインのものがあっても合うサイズがなかったり、品切れや予約いっぱいなどでそもそもの選択肢が限られてしまったりします。取り寄せするにも時間が足りないなんてことにもなりかねませんので、1月頃~遅くとも2月上旬くらいまでにはある程度の目星をつけておけるといいですね。
レンタルの予約受付は一般的に秋頃のスタートが多いので、
・レンタル商品やメルカリ・ヤフオクなどの出品商品を確認:10月頃~
・実際の店舗で売り場チェック:12月頃~
・最終決定・注文や予約:年明け頃~
このような流れで準備を始めると、余裕を持って卒服を選ぶことができます。
もちろん直前でもお店の人はできる限りの対応をしてくれますので、諦めず理想の卒服を探してみてくださいね。
3.卒業式の服装について、学校側から指示がある場合はそれに従う
学校によっては、「派手すぎない服装を」「袴は禁止」「進学先の中学校の制服で」などの指示があったりします。がっつりフォーマルの子が多いのか、手持ちの服で式典向けのコーディネートをしている子が多いのか、地域ごとの特色も大きいところです。できれば事前に周りの先輩ママや担任の先生などに例年の卒業式の様子を聞いておくと、変に浮いたコーディネートになることがなく安心できます。
しっかり情報収集をして素敵な卒業式を迎えましょう。
4.主役は子ども
そして何より大切なのが、卒業式の主役は子どもたちだということです。
もちろん親御さんにとって経済的負担も大きいことですので何もかも自由に選ばせてあげるというわけにはいきませんが、可能な限り子どもたちの希望に沿った卒服を用意してあげられると嬉しいですよね。ぜひ各ご家庭で予算を決めて、その予算内でどうすれば希望の卒服を揃えることができるかいろいろと相談してみてください。
新品だと予算オーバーするからレンタルで似たようなデザインの服を探してみたり、どうしてもほしいけど高いというものは中古で売られていないか検索してみたり。子どもたちにとってもお金の使い方を学ぶいい機会になりますし、そうして一生懸命用意した卒服はきっと思い出に残るものになるのではないでしょうか。
まとめ
ランドセルに背負われているみたいだった入学式から6年、子どもの成長ってあっという間ですよね。
小学生の卒服を用意するときのポイントはこちら。
ポイント
- 卒業式には 男の子:「ブレザー×スラックス」 女の子:「ブレザー×スカート」 でフォーマルに!
- コスト重視派は「手持ち服コーデ」や「おさがり」を検討
- 品質重視派には「新品購入」「レンタル」がオススメ
- 早めの準備と情報収集、子どもの希望を大切に
卒業式は子どもたちにとって人生に一度の晴れの日、また親御さんにとってもこれまでの12年間を振り返りお子さんの成長を見届ける大事な一日です。ぜひ万全の準備を整えて、小学校最後の最高の思い出にしてくださいね。