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新生児の肌着ってどうやって洗うの?ベビー服を水通しする方法について徹底解説!

出産前の準備としてやっておいた方がいいことの一つ「水通し」

新米ママ・パパの中には、聞いたことはあっても「そもそも水通しって何?」「なんで必要なの?」と思っている人も多いのではないかと思います。

この記事では、以下の点について解決できます。

こんな方の疑問を解決!

  • ベビー服ってどうやって水通ししたらいいの?
  • そもそも何で水通しが必要?
  • タイミングや準備するものは?
  • 干し方や保管方法は?
  • 水通しする時に注意した方がいいことはある?

この記事を読むことで、「水通し」についての理解が深まり、気持ち的にも余裕をもって出産にのぞんでいただけると嬉しいです!

ベビー服の水通しが必要な3つの理由

水通しの方法をお伝えする前に、赤ちゃんの肌の特徴を踏まえて、「水通し」が必要な理由についてお伝えしていきます。

なぜ水通しが必要なのかを知ることで、「水通し」への理解も深まるかと思います。

赤ちゃんの肌の3つの特徴

1.季節を問わず一年中カッサカサ状態!

生後まもなくの新生児の時期の赤ちゃんの皮膚は、ママのホルモンの影響で皮脂の分泌量が多く部分的にべたつきやすいものの、3か月を過ぎると皮脂量が減って全身カサカサになってしまいます。赤ちゃんの肌って一見スベスベに見えても一年を通じて常に乾燥状態なんです。

2.赤ちゃんの肌の厚さは大人の半分!で未成熟

表皮は大人でも約0.2mmですが、赤ちゃんの肌はなんとさらにその半分の厚さしかありません。

そのためバリア機能が不完全で、ホコリ・乾燥・紫外線・化学物質などの刺激に弱く、とってもデリケート

3.赤ちゃんはとっても暑がりで汗っかき

暑がりで汗っかきな赤ちゃんは大人の3倍近くも汗をかきます。汗腺は大人と同じ数だけあるのに小さな体に汗腺が密集しているためです。新陳代謝も活発なので、季節を問わずいつでも汗をかきやすい状態です。

 

衣類などについている糊を落として汗の吸収をよくするため

「水通し」が必要な理由の一つとして、赤ちゃんの衣類や寝具に付いた「糊」を落とす目的があります。

糊は洋服の繊維を保護し、汚れや型崩れを防いだりシワを防ぐために付着しているもの。新品の服は糊が付いたシワのないパリッとした状態で販売されており、汗を吸収しにくい状態になっています。

汗っかきの赤ちゃんにとっては肌が汗でべとべとになりあせもができやすくなります。

また、糊が付いたままの状態ではゴワゴワして肌触りも悪いので、柔らかい赤ちゃんの肌には刺激になってしまいます。

そもそも糊自体が刺激になってしまうことも。

糊は簡単に水で落ちるので、ぜひ水通しを行いましょう。

糊が取れることでパリッと固くなっていた布が柔らかくなるので、着心地もよくなります。

赤ちゃんにとっては有害なホルムアルデヒドを取り除くため

「水通し」が必要な理由2つ目として、ホルムアルデヒドを除去する目的があります。

ホルムアルデヒドにも、赤ちゃんにとって刺激となる成分が含まれています。

もともとホルムアルデヒドを使用する目的は、繊維が縮んだりシワになったりするのを防ぐためです。

皮膚に接触すると炎症を起こしてしまったたり、吸い込むことで咳・くしゃみ鼻水等が出る場合があるため、ベビー服・子ども用の洋服(特にベビー用の服やよだれかけ)には、法律でホルムアルデヒドの厳しい規制が設けられています。

とはいえ、全く付着していないわけではないのです。家具などから移る可能性もあるので、特に袋などでパッケージさせていない服には注意が必要です。

ホルムアルデヒドも糊と同様、水で簡単に落とせます

水通し後、再度ホルムアルデヒドを付着させないための方法については「水通し後の保管方法」の所で詳しく解説していきます。

色落ち・色移りをふせぐため

「水通し」が必要な理由3つ目として、衣服などの色落ちを防ぐ目的があります。

大人の服同様、前もって水通しを行っておくことで余分な染料が落ちるため、次の洗濯の際の色移りを防げます。

また、染料自体もまた、デリケートな赤ちゃんのの皮膚にとって刺激となってしまいます。特にアトピー肌の赤ちゃんにとっては、服の染料そのものにも過敏に反応してしまう可能性があるので気を付けましょう。

水通しを行うための2通りの方法

それでは実際の水通し方法についてみていきましょう。

方法には洗濯機手洗いの2通りあるのでそれぞれご紹介します。

洗濯機で水通しする方法

洗濯機で洗う場合はまず前提として、洗濯槽をきれいにしておくことが大事です。詳しくは「水通しの際に注意したいこと3つ」の所で解説しています。

洗うものが少ない場合は手洗いで水通しが出来ますが、枚数が多かったりシーツやタオル類も一度に水通ししようとする場合は、洗濯機を使用する方が洗う手間や負担を減らせるかと思います。

洗濯機で水通しする場合は洗濯機の機能によって変わってきますが、通常コースより弱い力で洗うソフト、手洗い、弱洗い、おしゃれ着洗い、ドライコースなどを選択しましょう。生地にやさしいコースにすることで負担をかけないことが重要です。

基本的に洗剤は必要ありません

隅々まで洗うために、紐が付いていれば忘れずに紐をほどいておきましょう

また、できれば一枚づつ洗濯ネットに分けて入れることで洗濯の際、洋服に摩擦などのダメージを与えにくくなります。せめて、色移りを防ぐためにも同系色のものごとに分けて一緒のネットに入れるようにしましょう。

洗濯が終わったら、すみやかに洗濯機から取り出して形を整えたうえで干すようにしましょう。

手洗いで水通しする方法

次に、手洗いで水通しする方法を紹介します。

準備した容器(洗面器、桶、洗面台など)に40℃以下のぬるま湯を入れます。洗剤は入れても入れなくても構いません。

準備ができたらベビー用品を浸して軽くもみ洗いします。洗濯機同様、紐はほどいておくようにしましょう。また、ごしごし洗って衣類を傷めない様に注意が必要です。

もみ洗いが終わったら、流水(できればぬるま湯)で丁寧にすすぎます。特に、洗剤を使用した場合は衣類に残らないようにしっかりとすすいでください。

よく絞ったら、しわを伸ばして形を整えましょう。絞るときは布地が伸びてしまわない程度にやさしく行い、シワを伸ばす際は、手のひらでポンポンと叩くようにして引っ張らずに伸ばします。

もし手で絞る時にシワになるのが気になってしまう方は、脱水だけ洗濯機の脱水機能を使うのもありです。ただし、洗濯機で洗う場合と同様、必ず洗濯ネットに入れるのを忘れないようにしましょう。また、シーツやぬいぐるみなど大きいもので、手で絞るのが大変な場合も同様です。

脱水機能を使う場合は、脱水の強さを弱いものに設定してやさしく脱水しましょう。

水通し後の干し方

次に、水通し後に干すときのポイントを紹介します。

外干しにしても、室内干しにしても、水通しを行った後はすぐに干すのが重要です。

とくに手洗いで水通しを行った場合、手絞りとなり十分に絞れていないことがあるので、その分乾きが悪くなります。
布製品は長い時間湿った状態が続くと、雑菌が繁殖するのはもちろん、カビ・臭いの原因にも。

乾燥機は使用しない方がよいです。

大体のベビー服の洗濯表記には「タンブラー乾燥はお避けください」と表記されています。
基本的に、ベビー服には化学繊維が使われていない天然素材のものが多いため、型崩れや縮んでしまう可能性大。なるべく外干しか室内干しで自然乾燥させるようにしましょう。

水通し後に外干しする際のポイント

基本的には日光に当てる天日干しがおすすめ。「乾きやすい」という大きなメリットがあります。

直接太陽の光りにあてる天日干しは、洗濯ものが乾きやすい以下の様な適度な条件が揃っています。

  • 日光
  • 気温
  • 湿度
  • 風通し

 

「殺菌効果」も、天日干しの強力なメリットです。太陽光に含まれる紫外線はお肌の大敵とされがちですが、洗濯ものの細菌の繁殖を防いでくれるありがたい存在でもあるのです。

 

外干しする際は、洗濯ものの間隔を10センチ以上開けましょう風通しがよくなり短時間で乾きやすくなるのはもちろん、湿気が溜まりにくくなるので雑菌も育ちにくくなります。

 

水通し後に部屋干しする際のポイント

梅雨の時期花粉・PM2.5・黄砂などが多く飛来している時期は、室内干しがおすすめです。どれも、赤ちゃんが吸い込んでしまうとアレルギーを誘発してしまったり、循環器に悪影響を及ぼしかねません。花粉やPM2.5、黄砂などの情報は、水通しをする場合は干す前までには天気予報などで必ず確認しましょう。

部屋干しの最大のデメリットは、「乾きにくい」ことです。乾くまでの時間がかかればかかるほど、雑菌はどんどん繁殖していきいます。

空気の循環をよくして、なるべく早く洗濯ものを乾かすことがポイントとなります。夏であれば窓を開けて風を通すようにすることもできますが、寒い時期や雨の日など窓が開けられない日は工夫が必要です。

干す場所としては、湿気が溜まりやすく空気も循環しずらい「壁際」や「カーテンの近く」を避けるようにしましょう。

早く乾かすための工夫としては、「エアコンの除湿機能を使う」「扇風機」「サーキュレーター」「室内用衣類乾燥機」などを用いるといいでしょう。最近の衣類乾燥機付き除湿器は短時間でふんわりと乾燥させてくれるものも多いのでチェックしてみましょう。

水通し後の保管方法

水通しの後どう保管するかも大切です。

赤ちゃん用品の収納には、ベビー用タンス・ベビー用収納棚などがおすすめ。大人用衣類と同じ場所に保管していると、洗剤や柔軟剤などの成分が付着する可能性があります。また、タンスなどの家具にはホルムアルデヒドが含まれている可能性もあります。

おすすめは密閉できる袋(ジップロックなど)に入れてベビー用タンス等に保管しておくこと。こうすることで、ほこりや花粉などの付着もふせいでくれます。低ホルムアルデヒド仕様のベビータンスには「F☆☆☆☆」(Fフォースター)というマークがついているので、購入の際はチェックしてみましょう。

ベビー用タンスを置くスペースがないなどの事情がある場合は、密閉袋だけにでも入れておくことをおすすめします。

もし上の子のおさがりを着せる場合も、一度水通しをして同様の保管方法で収納しておくと安心ですね。

あと、良かれと思って防虫剤を収納時に一緒に入れるのは絶対に避けましょう。防虫剤には赤ちゃんにとって刺激となる化学物質が含まれています。

水通しする時に注意したいこと3つ

デリケートな赤ちゃんの肌をまもるために、水通しを行う際の注意点を厳選して3つあげてみます。

洗濯機・手洗いどちらにも共通しますのでぜひチェックしておきましょう。

生地の特徴をチェックしておく

大人の服同様、ベビー服を洗う前にも必ず洗濯表示を確認するようにしましょう。ベビー服の素材は綿やリネンが主ですが、種類によっては洗濯により保湿性や伸縮性が変ってしまうことも。

タグ表記の意味をきちんと理解して、素材によって特徴や洗い方が異なることを把握しておきましょう。

天日干しをすると色あせたり日焼けしてしまう素材もあります。同じく事前に洗濯表記を確認し、必要であれば風通しのよい場所での陰干しや室内干しに切り替えましょう。

引用:新・洗濯表示の正しい意味は?

洗う際や保管する際は大人とわける

水通しを行う際やその後保管する際も、必ず大人の衣類とわけるようにしましょう。

 

大人の服には、汗や化粧品の汚れの他にしわ予防や防虫対策の為のホルムアルデヒドなどの薬品が使われていることが多いためです。ホルムアルデヒドは、服から服へ、タンスや収納ケースから服へと移染します。

大人の服と一緒に洗ったり、一緒に保管してしまうとせっかくの水通しの意味がなくなってしまいます。

事前に洗濯機を清潔にしておく

水通しをする際には前もって洗濯機・洗面器・桶・洗面台などを清潔にしておくことも大切です。

また、乾燥機・エアコン・除湿器など水通しに活用するものも忘れずに掃除しておきましょう。

洗濯機の場合、石鹸カスや水垢などにくわえて、湿度が高いため特に洗濯槽の裏などに目には見えないカビや雑菌が繁殖しやすいです。

洗濯槽専用のクリーニング剤などを使ってきれいにしておきましょう。

水通しにまつわるよくある疑問・質問

水通しにまつわるよくある疑問や質問としていくつかピックアップしてみました。

  • 水通しにおすすめの時期やタイミングは?
  • 水通しするものはベビー服だけじゃないの?
  • 水通しする前って何を準備しておけばいいの?
  • 水通しっていつまでやればいいの?やめ時は?

水通しにおすすめの時期やタイミングは?

水通しのタイミングに特に決まりはありませんが、ここではおすすめの時期やタイミングについて紹介します。

出産準備品をそろえたら体調のいい日なるべく早めにやってしまいましょう。

妊娠37~41週までの「正期産」と呼ばれる時期は、長時間の作業が体に負担になるので注意が必要です。

また、いつ陣痛が来てもおかしくない時期なので遅くても34週ごろまでにはやっておくことをおすすめします。

水通しを行うタイミングですが、生乾きの状態が長くなればなるほど雑菌が繁殖しやすくなるので、外干し(天日干し)ができる天気のいい日に少しずつ進めていくのが良いでしょう。シーツやぬいぐるみなど大きくて乾きにくいものも含まれるため、一度にすべてを水通しできるとも限りません。

冬の気温が低い日が続く場合や、梅雨とかぶってしまった場合などは部屋干しでも大丈夫ですが、雑菌が繁殖しない為のしっかりとした対策が必要です。詳しくは「水通し後の干し方」で解説しています。

赤ちゃんの皮膚に刺激となる花粉やPM2.5などが多い日も避けるようにしましょう。

ポイント

  • 天気のいい日
  • 梅雨時期はなるべく避ける
  • 花粉・PM2.5が少ない日
  • 外干しが難しい場合は室内干しでも大丈夫(対策が必要)

水通しの対象となるものはベビー服だけじゃない?

水通しするものは衣類だけではありません。基本的に赤ちゃんが触れる可能性がある物、口に入れる可能性がある物全ての布製品に行います。

水通しの対象となる物

  • ロンパース等
  • 肌着
  • くつ下
  • スタイ
  • ガーゼ
  • タオル類
  • 寝具
  • 布製のおもちゃやぬいぐるみ など

水通しする前に準備しておいた方がいいものは?

実際に水通しする前に事前に準備しておいた方がいいものについてみていきましょう。

水通し前に準備するもの

  • ベビー用ハンガー
  • 洗濯ネット(洗濯機の場合)
  • 洗面器(手洗いの場合)
  • ベビー用洗剤(使わなくてもOK)

洗面器、洗濯桶などは洗面台などで代用は可能です。

洗剤は使わなくても水やぬるま湯だけで水通しを行う事もできます。前記のとおり、糊やホルムアルデヒドは水に溶けだしやすいので、ただ水に浸しておくだけでも取り除くことができるのです。

赤ちゃんの肌の特徴でも述べたとおり、赤ちゃんの肌の薄さは大人の半分程度なので一般的な洗濯洗剤では刺激が強い場合があります。

とは言ってもやはり気になる方は無香料・無着色、保存料の入っていないオーガニック洗剤など赤ちゃんの肌に刺激の少ないものであれば問題ありません。ベビー用洗剤として売っているものもあります。

ただしあくまでも少量のみ使うことを心がけ、すすぎは2回行うようにしましょう。

赤ちゃん専用の柔軟剤もあるので、フワフワに仕上げたい場合は使ってみるのもいいかも。

ハンガーはベビー用のハンガーを使うことをおすすめします。赤ちゃんの服はとっても小さく、大人用のハンガーでは肩幅などが大きすぎて干しにくい場合もあります。

子供用品店、ホームセンター、最近では100均にも置いてありますのでチェックしてみてください。10連ハンガーなどは便利です。本数は、筆者の経験上15本以上はあった方が安心です。

水通しをやめるタイミングは?

水通しをいつまで行えばよいか疑問に思う人もいるかと思いますが、特に決まりはありません。というのも、赤ちゃん肌や体質によって水通しを行った方がよい期間が変わってくるからです。敏感肌やアトピーなどで肌が弱い体質の赤ちゃんであれば、症状が落ち着くまで行った方が安心でしょう。かかりつけの皮膚科や小児科があれば相談してみるのもいいですね。

たとえ敏感肌でなくとも、季節の変わり目や体調によって肌の調子は変化することもあるので油断は禁物です。大人になっても敏感肌の人は毎回水洗いしている人もいるくらいですから。

水通しのやめ時の一つの目安として、「生後24か月以内の赤ちゃん向け用品はホルムアルデヒドが厳しく規定されている」ことから、2歳を一つの目安にするというのもありです。

実際の声としては、新しく買ったベビー服などを水通しせずにそのまま着せた時に「肌トラブルが起きないか」をやめ時の判断基準にしている人が多いようです。

色落ち防止の目的でずっと続けている人もいます。

ベビー服の水通しについてのまとめ

赤ちゃんの肌は大人が思っている以上にデリケート。そんなデリケートな赤ちゃんの肌を守るために必要な作業が「水通し」です。

洗濯機で洗うか手洗いで洗うか、天日干しか室内干しかなどは状況に合わせて選択していきましょう。

見た目もかわいいベビー服やベビー用品を水通しする過程で、ママになる自覚や赤ちゃんへの愛情が深まるかもしれません。

水通しにかぎらず、出産準備は決してママ一人で行うものではありません。これを機に、パパに洗濯の仕方や干し方・たたみ方などを覚えてもらう事で、育児中のママの負担を少しでも減らすことができるといいですね。

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